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シルバーハイツ札幌 羊ヶ丘だより

羊ヶ丘だより第89号 2019年4月25日発行

お雛飾りの様子 1・2番館 フロント 橋本 めぐみ
 3月3日は桃の節句です。
 1・2番館ではお天気の良い2月19日(火)に雛人形の飾り付けを行いました。
 入居者皆様と一緒に、昔話などを伺いながらひとつひとつ丁寧に飾っていくと、華やかな七段のお雛飾りがお目見えです。
 ピアノの上にはお上品な夫婦雛も飾られ、ロビーは一気にお節句の風情になりました。
 早速、入居者様とご家族様が来られ、お雛飾りとの一年ぶりの再会を楽しまれていらっしゃいました。
 お人形を見つめる皆様の優しい笑顔をたくさん拝見でき、とてもうれしく思いました。
茶話会 1・2番館 フロント 阿部 舞
 2月27日(水)、レストラン味彩にて、茶話会を開催いたしました。
 ひな祭りが近いこともあり、「桜もち」と「ひなあられ」など3種のお菓子の盛り合わせと、レストラン味彩の手作り甘酒を召し上がっていただきながら、ひな祭りの由来や全国のひな祭りをスライドでご紹介させていただきました。
 その中でも、100段の階段に飾られた雛人形や、見上げるほどの高さのピラミッド雛壇の雛人形には、入居者皆様から驚きの声があがりました。
 終始、和やかな雰囲気の中で過ごしていただき、楽しいひな祭り茶話会となりました。
毎月の飾りつけ 1・2番館 言語聴覚士 浅石 建二朗
 1番館2階エレベーター前のホワイトボードには、月初めにその月に関連した飾り付けを行っております。
 飾り付けを始めてからは今まであまり2階に来られなかった入居者様も飾りを眺めにいらっしゃるようになりました。
 今では季節に合わせた造花と間違い探しも貼り付け、入居者様と職員が一緒に間違い探しをしている様子も見られるようになりました。
 入居者様から「毎月楽しみにしています」「間違い探しが楽しみです」等の声を聞くたびに、「来月は何を飾り付けようか」と私自身も楽しみにしております。
絵本の朗読・折り紙 3番館 ヘルパー 熊谷 麻子
 3番館では月に2回ボランティアの方による「絵本の朗読・折り紙制作」を開催しています。絵本はボランティアの方がセレクトし、折り紙は四季折々のテーマを考えて下さっています。
 絵本の朗読の際にはページをめくるごとに挿絵を覗き込むように見たり、時には物語の展開を予想したりと、皆様それぞれの楽しみ方で朗読を聞いていらっしゃいます。
 折り紙は節分や雛祭りなど季節に合ったものを教えて頂いています。お内裏様とお雛様を和柄の折り紙を使って折った時には着物の柄をコーディネートしたり、お隣同士で教えあったり、「上手に出来たね」と褒め合うなど、賑やかで楽しい時間となりました。出来上がった作品は台紙に貼って仕上げ、お部屋に飾り季節の彩りを添えています。
「ミニデイ」について 3番館 ヘルパー 小松 緑
 3番館の2階中央サロンでは毎日、午前と午後合わせて2時間程度、入居者皆様にお集まりいただいてアクティビティを行なっています。
 「デイサービス」のように、ゲームや手遊び、懐メロ鑑賞、塗り絵や合唱などを、グループ、または個々で楽しんでいただいています。
 懐かしい歌のビデオ鑑賞では口ずさんだり、体でリズムを取る方もいます。また歌詞カードが無くても「ふるさと」や「幸せなら手をたたこう」などは、皆様大きな声で上手に歌っています。
 ゲーム内容は、お手玉、キャッチボール、輪投げ、ボーリング、風船バレーなどで、特に風船バレーは、人数が多いほど盛り上がり、笑顔と笑い声でとても和やかな時間です。
 「笑顔」と「笑い声」があるのは素敵なことです。以前より皆様の表情が豊かになったように感じています。入居者様同士のコミュニケーションの場としても「ミニデイ」に参加され、少しでも楽しい一時を過ごして頂ければ嬉しいです。
歯科医との連携・口腔ケア 3番館 生活相談員 柴田 直美
 3番館では現在、3つの歯科医療機関にご来館頂き、入居者皆様のお口の健康に関わる衛生管理や治療に携わって頂いております。
 昨年の4月より口腔衛生管理体制加算が追加された事もあり、歯科医や歯科衛生士との連携がより一層強化されました。
 近年、介護予防を重視した介護保険の改正が進み、要介護状態にならない取組が重視されています。この中の1つに「口腔機能の向上」が掲げられています。口腔内を清潔に保ち、口腔内疾患の治療、また嚥下体操や唾液腺マッサージ等のケアにより、誤嚥性肺炎を予防する事ができます。
 食べる機能、話す機能を維持する事は入居者皆様の生活を豊かなものにします。
 治療をし、噛みあわせが良くなり食べる量が増量した結果、体重が増えて基礎体力が上がった方もいます。唾液がうまく出なくなり、口腔内が酷く乾燥し、痛みや炎症があった方も適切なケアでお口の中が潤い、痛みから解放され笑顔が増えました。
 歯科医・歯科衛生士の指導で今後も入居者皆様の日々のケアの実践で介護予防に繋げて行きたいです。
アイスキャンドル 中島公園 総務主任 泉澤 由希子
 2月16日から数日の間、シルバーハイツ中島公園のエントランス前に手作りのアイスキャンドルを飾りました。
 2月中旬は寒さが厳しく、アイスキャンドルを作る条件としては最適でした。
 バケツに水を入れ、翌日の夕方寒くなった頃にバケツをひっくり返します。氷が割れないようにゆっくりと出し、真ん中に残っている水を慎重に抜いてからキャンドルを置けば出来上がりです。
 風が強かったのですが氷で風が避けられ、夕方から夜にかけてキレイにキャンドルが灯りました。
 足を止めキャンドルを眺めている道行く方がいらっしゃったり、入居者様からも「キレイだね」とのお声を頂きました。
園児とのふれあい 中島公園 ヘルパー 山田 久仁子
 2月15日(金)きゃんばすmini中島公園+Mの園児とのふれあいが行われました。
 寒い中来館してくれた、可愛らしいツナギを着た園児達を入居者皆様は目を細めて迎えました。その優しい目は、ほのぼのとした昔を思い出している様にも思え、満面の笑顔でした。
 子供たちが自由に遊ぶ様子を観察したり、歌に合わせて共に触れ合ったり、時には数か月の赤ちゃんを抱っこして、思ったより重かったことに驚いて感慨深げにしていらっしゃいました。
 時が経つのは早く、昼食の時間が近づきました。
 子供たちが帰る時間になり、可愛らしいツナギを自力で頑張って着る姿を見せてくれました。小さな体で一生懸命に支度を終わらせた誇らしい様子に頑張ったねと拍手を送りました。
 たくさんの笑顔と優しい時間をくれた園児とのふれあいは、次の機会に期待が高まったと思われます。
2月・3月お誕生会

中島公園 ケア課主任 入谷 裕美

 3月14日(木)に介護棟、3月21日(木)に一般棟のお誕生会を開催致しました。
 お誕生者の男性入居者様にはハンドマッサージ、女性入居者様にはネイルケアのサービスがありました。
 赤色のマニキュアを選ばれる方、控えめの薄いピンクの色を選ばれる方など様々でした。
 皆様とても素晴らしい笑顔で、また、少し照れくさそうな笑顔の方もいらっしゃいました。
 催し物は、ハイツ職員によるデュエットを披露しました。
 「ハモりがとても上手ですね」「びっくりした。みなおしちゃった」と言ってくださり、「この歌は知っているわ」と一緒に口ずさんだりしながら、楽しんで頂けたのがとても印象的でした。
北海道里程元標

※上記、昔の写真は札幌市公文書館所蔵

 1869(明治2)年11月、開拓使判官に就任した島義勇が札幌に着任する。島義勇は、密林や湿地でおおわれ、ほぼ無人だった札幌に「世界一の都」を造るという壮大な計画を立てる。
 札幌の街を、京都を参考に碁盤の目に区画するため、当時すでに完成していた大友堀(現創成川)を基準とし、その西に火災延焼防止の広い通り(現大通公園)を交差させ、その大通より北には開拓使本庁舎などの官庁街、南側を住宅街や商店とするなどの計画を立てた。
 島義勇の判官退任後、後任の岩村通俊が島義勇の計画を基に工事を進める。道路工事の起点としたのが、大友堀東岸と現在の南1条通が交差する地点、創成橋の東袂だった。札幌の街づくりはこの地点から始まったのである。
 1873(明治6)年、太政官布告により、北海道の道路の起点を示すことになり、この場所に北海道里程元標を建てるに至った。当時の標柱は木製で高さ約363cm、当時は遠方からでも容易に確認できたという。
 1919(大正8)年、旧道路法制定。道路の起点が道庁前に移されることになり、この標柱は取り外されることとなった。
 2011(平成23)年3月、創成川公園造成時に、北海道開拓の起点を後世に残すため、開拓の起点としたこの場所に、北海道里程元標を再建した。

シニア吹奏楽団演奏会

1・2番館 総務 布施 秀樹

 2月11日(月)、1番館ロビーにて北海道シニア吹奏楽団の皆様によるロビーコンサートが開催されました。
 マーチやラテンの曲など、普段聞く機会の少ない曲から、入居者皆様にとって懐かしい、馴染みのありそうな曲を、「日本レコード大賞・栄光の昭和50年代」と題して幅広く演奏してくださいました。
 特に、レコード大賞受賞曲の「津軽海峡冬景色」や「ルビーの指輪」などは皆様思い出深いようで、歌詞も覚えていらっしゃり、その時代を思い出しながら口ずさんでいる入居者様の姿が見られました。
 音楽に合わせて自然と身体が揺れ、表情も和らぎ、楽しんで頂いている様子が伝わり、楽団員の皆様も、なお一層、演奏に力がこもっているように感じられました。
 1時間弱の短い時間でしたが、アンコール曲終了後は、楽団員の皆様への温かい拍手が沸き起こり、楽しい時間を過ごされました。
 入居者様からは「冬季間は、外出を控える事が多い為、この時期のロビーコンサートはとても気分転換にもなって楽しみにしています」とお声を頂いております。
 今後も、入居者皆様にとって楽しい時間を過ごして頂けるように努めてまいりたいと思います。

3番館 ケアマネジャー 加治 香織

 2月11日(月)、ロビーコンサートとして、シニア吹奏楽団の演奏会が開催されました。毎年恒例となっている演奏会で、その迫力ある音に聴き入りました。
 入居者の辻悟郎様が、演奏を聴いてお兄様を思い出されたと文章を寄せてくださいました。ご紹介させていただきます。

ああ、「軽騎兵序曲」余談
辻 悟郎

 あれは、最強の寒気が道内の陸別町をマイナス31.8℃、札幌にマイナス13.1℃をもたらした2月11日。
 「シルバーハイツ羊ヶ丘3番館」にて「シニア吹奏楽団」がロビーコンサートを行い、その2曲目に「軽騎兵序曲」が演奏された。
 小学校4年生の時の鑑賞曲で私は大好き。曲調良く、士気を鼓舞された。
 序奏、トランペットの静寂を破る高音域の進軍、荒野を駆ける軽騎兵が想像される。戦が終わりを告げ、静けさが広がり、「軽騎兵」すなわち馬が登場。昔、徳川・豊臣時代の勢力争いをご存知。
 私は「羊ヶ丘だより87号」に兄「哲郎」の月寒が生んだ「将校」時代について触れた。演習帰り、西の方から北1条通りを東進する馬上の兄の凛々しい姿に感動したものだ。
 その後兄は樺太に出征し、昭和20年の春中尉で帰還、司令部に勤務。終戦で除隊後は日本生命に復職し大分、旭川、札幌の支社長を務めた。立派な兄が懐かしく思い出された。

すこやか新生活 -変形性膝関節症について- 1・2番館 柔道整復師 遠藤 彩加

 雪も融け、外もだいぶ歩きやすくなりました。冬の間は外出する機会も減り運動不足になりがちです。
 よく膝、腰、肩の痛みを訴える方が多いですが、筋力低下からくる痛みも少なくありません。

 今回のテーマは膝の痛みの原因で最も多いと言われている 「変形性膝関節症」について紹介したいと思います。

 「変形性膝関節症」とは、膝に加わる衝撃を吸収してくれるクッションのような役割をしている軟骨が擦り減って膝に痛みや変形が生じる疾患をいいます。
 変形性膝関節症の原因として多いのは筋肉の衰えと筋力低下です。筋力が低下する事によって膝がグラグラして支えられなくなり膝に負担が増えてしまいます。筋力を維持向上するためには、膝に負担が少ない運動を無理なく行う事が予防の1つです。もう1つの予防として膝の動きが硬くならないようにする事です。膝の変形が進んでしまったり、膝の曲げ伸ばしがしにくくなると変形性膝関節症が悪化してしまうので膝を動かす運動を行う事が重要になってきます。
 自宅で簡単に出来るトレーニングと膝の動きを維持するための体操を紹介します。

膝のトレーニング

  1. 椅子に腰をかけます。
  2. 片方の脚を水平に伸ばします。この時つま先は上向きにします。
  3. 5〜10秒脚を水平にしたまま保持します。この時息を止めないようにしましょう。
  4. 元に戻します。

 これを繰り返します。
 片足10〜20回行います。

膝の動きの運動

  1. 脚を伸ばして床に座ります。
    踵の下にタオルを敷きます。
  2. 踵をゆっくり滑らせて膝をできる限り曲げます。
  3. 踵をゆっくり滑らせて膝をできるだけ伸ばします。

 この運動をする時は膝が温まった状態で行うと効果的です。お風呂に入り十分に温まったあとや、湯船の中で行うと、さらに効果的です。

 膝の運動は、痛みがある時は無理せず休む事も大切ですが、痛みが治まってきたら少しずつ運動を始めましょう。
 始めにも書きましたが、運動不足により痛みが悪化する事が あるので、適度な運動も大切です。
 春のお散歩を元気にお楽しみ頂けたら嬉しいです。

編集後記
 1919(大正8)年に制定された旧道路法で、東京の日本橋を起点に北海道庁所在地を終点とする、国道4号が路線認定されました。
 創成橋の東袂にあった「北海道里程元標」は撤去されることになり、新しく国道4号の終点を示す札幌市道路元標を道庁前に設置することになりました。
 「北海道里程元標」は、北海道の道路の起点を示すために建てられた木製の標柱でした。この木製の標柱は撤去されましたが、この時、なんと、紛失してしまったそうです。残念に思うのは私だけでしょうか。

1928(昭和3)年の旧道路法施行と同時に設置された札幌市道路元標。
赤れんが庁舎正門前にて。
2019(平成31)年4月4日撮影